大人むし歯の3つの特徴とは~むし歯になりやすいのはどこの歯?~
こんにちは。
大阪府大阪市住吉区にある歯科医院、はやさか歯科クリニックです。
子どもの場合、8〜9歳の約6〜7割が、大人の場合は、9割以上がむし歯になった経験があるとされています。
同じむし歯ですが、子どもから大人になると、むし歯になりやすい場所が変わります。
子どもと大人のむし歯では、その特徴に違いがあるのです。
参照:厚生労働省e-ヘルスネット「子供のむし歯の特徴と有病状況」 >
参照:厚生労働省e-ヘルスネット「大人のむし歯の特徴と有病状況」 >
今回は、大人のむし歯の特徴と、特にむし歯になりやすい歯の部位について説明します。
早坂 優 院長
大阪大学歯学部 卒業歯学部賞・弓倉賞
大阪大学歯学部附属病院 口腔総合診療部 研修終了
小室歯科天王寺ステーションビル診療所 勤務
医長・副院長を歴任
はやさか歯科クリニック 開院
医院名:はやさか歯科クリニック
所在地: 〒558-0041
大阪市住吉区南住吉4丁目8-11
大人むし歯の3つの特徴
大人には、大人特有のむし歯のリスクがあり、その特徴として次の3つが考えられます。
【特徴1】歯周病との関連性が高い
大人のむし歯は、歯周病との関連が深い傾向にあります。
歯周病が進行すると、歯ぐきが下がって歯の根元が露出するため、「歯の根面」がむし歯になりやすい状態になるのです。
この場所のむし歯のことを「根面う蝕(こんめんうしょく)」といいます。
歯根面は歯を守っているエナメル質が少なく、むし歯菌が出す酸に弱いため、むし歯が急速に進行する原因になります。
【特徴2】過去に治療した歯がむし歯になりやすい
以前に治療した歯の詰め物や被せ物の周りは、むし歯が発生しやすい場所の一つです。
詰め物や被せ物が劣化したり、歯との間にすき間が生じたりすることで、そこから細菌が入り込みむし歯が再発することがあるのです。
このように、治療を行った歯が再びむし歯になることを「二次う蝕(にじうしょく)」といいます。
【特徴3】唾液の量が減少することで発生リスクが高くなる
年齢を重ねると、加齢とともに唾液の分泌量が減少することがあります。
唾液は、お口の中の食べかすや汚れを洗い流したり、酸性に傾いた口内を中性に戻したりする役割があります。
これらのことから、唾液が減少するとむし歯のリスクが高まる原因になるのです。
大人がむし歯になりやすい4つの場所
子どものむし歯の多くは、奥歯の溝から発生しますが、大人の場合は、むし歯になりやすい場所が4つあります。
1.奥歯の溝
子どもと同じように、奥歯の溝は大人もむし歯になりやすい場所です。
奥歯のかみ合わせ面には、細かい溝や複雑な凹凸が多く、食べかすや汚れが溜まりやすいのです。
2.歯と歯の間
歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れが溜まりやすい場所です。
特に、歯間ブラシやデンタルフロスを使わないと清掃が不十分になり、むし歯のリスクが高くなります。
3.歯の根元
歯周病や加齢などで下がった歯ぐきによって露出した歯の根元も、むし歯になりやすい場所です。
奥歯の根元はご自身では見えにくいため、気づくのが遅くなりがちです。
4.詰め物や被せ物の周り
詰め物や被せ物の周りは、劣化やすき間が原因でむし歯が再発しやすい傾向にあります。
見た目にはわかりにくいことが多いため、定期的な歯科検診で早めに発見することが重要です。
大人むし歯のリスクが高い人は?
大人むし歯のリスクは、特定の生活習慣やお口の環境が影響していることが多い傾向にあります。
特にリスクが高いとされる人は次のような方です。
お口のケアが不十分
歯の磨き方が自己流で、しっかり汚れが落としきれていない方や、デンタルフロスや歯間ブラシを使用していない方は、むし歯のリスクが高くなります。
特に、歯と歯の間や歯の溝など、汚れが溜まりやすい場所を十分にケアできていないと、むし歯が進行しやすくなります。
甘いものや炭酸飲料をよく摂取する
糖分の多い食べものや飲みものを頻繁に摂取している方は、お口の中にむし歯菌のエサとなる糖分が多く残るため、むし歯が発生しやすくなります。
また、酸性の炭酸飲料は歯のエナメル質を溶かし、むし歯の原因になることがあります。
唾液の量が少ない
唾液は、お口の中をキレイにし、むし歯の原因菌を洗い流す働きを持っているため、唾液が少ないと、むし歯になりやすくなります。
唾液量が減少する原因としては、加齢や薬の副作用、ストレスなどがあげられます。
むし歯治療を受けたことがある
むし歯治療を受けた歯は、詰め物や被せ物の周りで再度むし歯が発生するリスクが高くなります。
詰め物が劣化したり、歯とのすき間に汚れが溜まることで再発する可能性があるので、治療後も定期的に歯科検診に通うことが大切です。
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある
歯ぎしりや食いしばりによって、歯がすり減ったりひびが入ったりして、そこからむし歯が発生するリスクがあります。
歯ぎしりをしていると指摘された方は、マウスピースを使うことで症状を軽減する効果が期待できますので、そのままにせずに歯科にご相談ください。
定期的に歯科検診を受けていない
むし歯は初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。
定期的に歯科検診を受けていないと、むし歯の進行に気づかないまま症状が悪化することがあるのです。
また、定期検診でのクリーニングは、蓄積された汚れを丁寧に落とすことができるので、むし歯予防に大きな効果があります。
「セルフケア」と「プロケア」を併用したむし歯予防でいつまでも健康な歯を
大人のむし歯は、歯周病や詰め物の劣化など年齢に伴う変化が影響するため、予防がより重要になります。
住之江区我孫子町の歯医者「はやさか歯科クリニック」では、「むし歯を防ぐための方法」をわかりやすく患者さんにお伝えしています。
お一人お一人のお口の状況を丁寧にお話し、むし歯を治療したあとも再発を防ぐためのケア方法をアドバイスしますので、むし歯の治療や予防のことなら当院までご来院ください。
当院は、阪和線「我孫子町」駅から徒歩5分の通いやすい歯科医院です。
いつまでもしっかり噛める健康な歯を維持するために、ご自身で行う「セルフケア」と歯科が行う「プロケア」を併用して、一緒にお口のケアに取り組みましょう。
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